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HTML
TypstのHTMLエクスポートは現在積極的に開発が行われています。
この機能はまだ非常に不完全であり、機能フラグを有効にした場合に、実験目的でのみ利用可能です。
本番環境における利用ではこの機能を使用しないでください。
CLIでは--features html
オプションを指定するか環境変数TYPST_FEATURES
にhtml
を設定することでHTMLエクスポートを試すことができます。
Webアプリでは、現時点でHTMLエクスポートは利用できません。
HTMLエクスポートに関する進捗を追跡し、計画されている機能について詳しく知るには、
tracking issueを参照してください。
HTMLファイルでは文書を構造的に記述します。 TypstのHTMLエクスポートの目的は、入力文書の構造を捉え、 この構造を保持する、意味付けが豊かなHTMLを生成することです。 生成されるHTMLは、アクセシビリティに優れ、人間が読みやすく、手作業での編集や下流のツールによる処理が可能であるべきです。
対照的に、PDF、PNG、SVGエクスポートはすべて、 完全にレイアウト済みの文書の 視覚的 表現を生成します。 このようなフォーマットの意図の違いにより、 Typstは既存のTypst文書に対して完璧なHTMLを単純に生成することはできません。 Typstがあなたのコンテンツにとって最適に意味付けされたHTML表現が何であるかを常に知ることはできないためです。
代わりに、Typstは あなた に完全な制御を委ねます。
target
関数で現在のエクスポート形式を確認でき、これがHTMLに設定されている場合、
生のHTML要素を生成できます。
これらの要素は主にテンプレートやshowルールでの使用を想定しています。
このようにすることで、
文書の内容はエクスポート先に依存せず、PDFとHTMLの両方で共有できます。
現時点では、 Typstは常に単一のHTMLファイルを出力します。 複数のHTML文書やアセットを含むディレクトリの出力、 他のHTML文書に統合できるフラグメント出力は今後の実装が予定されています。
Typstは現状ではCSSスタイルシートを出力せず、意味付けされたマークアップの生成に重点を置いています。 もちろん、独自にCSSスタイルを書くこともでき、 そうすればPDFとHTMLの間で コンテンツ を共有する利点をそのまま享受できます。 将来的には、既存のsetルールをより多く考慮に入れた上で、 CSSを自動的に出力するオプションを提供する予定です。
HTML形式でのエクスポート
コマンドライン
compile
またはwatch
サブコマンドに--format html
オプションを指定するか、.html
で終わる出力ファイル名を指定します。
この実験的なエクスポートターゲットを有効にするには、--features html
オプションを指定するか、
環境変数TYPST_FEATURES=html
を設定する必要があることに注意してください。
typst watch
を使用すると、Typstはライブリロード対応のHTTPサーバーを起動します。
設定は以下の方法で可能です。
--port
オプションでポート番号を変更します。 (デフォルトでは3000-3005の範囲で最初に利用可能なポートが使用されます)。--no-reload
オプションでライブリロードスクリプトの注入を無効にします。 (いずれにせよディスクに書き込まれるHTMLには影響しません)。--no-serve
オプションでサーバー機能が完全に無効になります。
Webアプリ
現在利用できません。
HTML固有の機能
Typstでは、グローバルなhtml
モジュールを通じてHTMLに固有の機能を提供しています。
そのモジュールに含まれる定義については、以下を参照してください。
定義
- Typstのコンテンツを含むことができるHTML要素。
- コンテンツをインラインSVGとしてレイアウトする要素。