情報 / Info
当サイトは、Typst GmbHの許諾を得て、日本語コミュニティ「Typst Japanese Community」がTypst v0.13.1の公式ドキュメントを翻訳したものです。誤訳や古い情報が含まれている可能性があるため、公式ドキュメントとの併用を推奨します。翻訳の改善やサイトの機能向上について、GitHubでのIssueやPull Requestを歓迎します。コミュニティにご興味のある方はDiscordサーバー「くみはんクラブ」にぜひご参加ください。
This site provides a Japanese translation of the Typst v0.13.1 documentation maintained by the "Typst Japanese Community" with permission from Typst GmbH. We recommend using this alongside the official documentation. We welcome contributions through Issues and Pull Requests on our GitHub repository for both translation improvements and website enhancements. Feel free to join our Discord server "Kumihan Club".
翻訳済み

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PDF

PDFファイルは文書を視覚的に正確に記述することに重点を置いていますが、文書構造に注釈をつける機能も備えています。 このハイブリッドなアプローチにより、 PDFファイルは文書交換に適した形式となっています。 どの端末でもまったく同じ見た目で表示される一方、 内容や構造を(少なくともある程度は)抽出することも可能であるためです。 PNGファイルとは異なり、PDFファイルは特定の解像度に縛られません。 これによって、品質を損なうことなく任意のサイズでファイルを閲覧することができます。

PDF規格

国際標準化機構(ISO)は、基本となるPDF規格に加え、 特定の用途により適した形でPDFを利用できるようにする各種拡張規格を公開しています。 TypstはデフォルトでPDF 1.7形式のファイルをエクスポートします。 Adobe Acrobat 8以降および一般的に使用されているほとんどのPDFビューアーは このPDFバージョンとの互換性があります。

PDF/A

TypstはオプションでPDF/A準拠ファイルの出力をサポートしています。 PDF/Aファイルは、現在および将来のPDF用ツールとの最大限の互換性を目的として設計された形式です。 この形式は実装が困難な機能や独自仕様に依存せず、網羅的なメタデータを含みます。 これにより、長期的なアーカイブに適した形式となっています。

PDF/A規格には複数のバージョン(ISOにおける用語では パート)があり、 ほとんどのパートにはファイルの適合レベルを示す複数のプロファイルが存在します。 現在、Typstは以下のPDF/A出力プロファイルをサポートしています。

  • PDF/A-2b: ISO 19005-2における基本適合レベル。 このPDF/AバージョンはPDF 1.7を基盤としており、自己完結型でアーカイブ可能なPDFファイルを生成します。

  • PDF/A-3b: ISO 19005-3における基本適合レベル。 このPDF/AバージョンはPDF 1.7を基盤としており、 任意の関連ファイルを添付ファイルとして含むことができるアーカイブ可能なPDFファイルを生成します。 PDF/A-2bとの違いは、 PDF/A非準拠のファイルを埋め込む機能がある点のみです。

PDF/Aと通常のPDFのどちらをエクスポートするかを選択する際には、 PDF/Aファイルには追加のメタデータが含まれ、 また一部のリーダーはユーザーによるPDF/Aファイルの修正を阻止することに留意してください。 一部のTypstの機能は、選択したPDF規格によっては無効化される場合があります。

PDF形式でのエクスポート

コマンドライン

PDFはTypstのデフォルトのエクスポート形式です。 compileまたはwatchサブコマンドをフォーマットを指定せずに実行すると、PDFが作成されます。 PDF形式でエクスポートする際には、以下の設定オプションが指定可能です。

  • --pdf-standardの後に1つまたは複数のカンマ区切りの規格を指定することで、 Typstが準拠を強制するPDF規格を指定します。 指定可能な規格は1.7a-2ba-3bです。 デフォルトではPDF 1.7に準拠したファイルが出力されます。

  • --pages の後に、カンマ区切りのページ番号またはダッシュによる番号範囲を指定することで、エクスポートするページを指定します。 範囲指定は半開区間にすることもできます。 例:2,3,7-9,11-

Webアプリ

右上のクイックダウンロードボタンをクリックすると、デフォルト設定でPDFがエクスポートされます。 さらに設定を行う場合は、「File」>「Export as」>「PDF」を選択するか、 クイックダウンロードボタンの横にある下向き矢印をクリックして「Export as PDF」を選択します。 PDF形式でエクスポートする際には、以下の設定項目を指定できます。

  • Typstが準拠を強制するPDF規格。 デフォルトではPDF 1.7準拠のファイルが出力されます。 指定可能な追加規格はA-2bA-3bです。

  • エクスポートするページ。有効なオプションは「All pages(全てのページ)」、「Current page(現在のページ)」、および「Custom ranges(カスタム範囲)」です。 カスタム範囲は、カンマ区切りの番号リストまたはダッシュで区切られた番号範囲です。 範囲は半開区間にすることもできます。例:2,3,7-9,11-

PDF固有の機能

Typstでは、グローバルなpdfモジュールを通じてPDFに特化した機能を提供しています。 そのモジュールに含まれる定義については、以下を参照してください。

定義

  • 出力されるPDFに埋め込まれるファイル。
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